2016年9月1日 更新

グラスヒュッテ・オリジナル パノリザーブ 【白鳥の天賦】

ドイツの高級機械式腕時計と言えばランゲ&ゾーネですが、最近の腕時計情勢の中で勢いのあるドイツ腕時計メーカーと言えばグラスヒュッテ・オリジナルです。その美しい天賦周りの構造はまさに「美」そのものです。今回はパノ・リザーブというモデルについて書いていきたいと思います。

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グラスヒュッテ・オリジナルとは?

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グラスヒュッテ・オリジナルはその名前の通りドイツのグラスヒュッテに本拠地を構えるメーカーである。正式名称はグラスヒュッテ時計製造会社。

腕時計のデザインを見ると、「ランゲ&ゾーネ」のパクリなんて言われたりしますが、パクリではなく、元々は同じ会社なので部品やパーツのデザインが類似するのは致し方無いのです。

1951年の第二次世界大戦後にグラスヒュッテの街にあったランゲ&ゾーネ、グラスヒュッテ・オリジナル、ユニオン、シュトラサーは統合されグラスヒュッテ・オリジナル国営時計会社という名称になっていました。そして1990年の民営化の後現在のグラスヒュッテ・オリジナルになったのである。この時期にランゲ&ゾーネも世に復活しております。

勿論みんな大好きマニファクチュールメーカーでございます。

とまぁ前置きより腕時計を見ていきましょう。

手巻き腕時計の究極系 パノリザーブ

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グラスヒュッテ・オリジナル パノリザーブ オールブルー 2015年 NEWブレスレット。

ブレスレットタイプのレア個体です。革ベルトのモデルが多いので高級腕時計は夏場の使用を躊躇ってしまうところですが、安心安全のブレスレットタイプです。

時間表示&パワーリザーブインジケータ、パノラマデイト表示という必要な機能のみを搭載したモデルになっておりまして、グラスヒュッテオリジナル特有のエキセンター配置と呼ばれる中心からずらした位置に時間表示するブランドのアイデンティティ全開なところもそそるデザインです。

そして珍しいオールブルーモデル。2015年の腕時計のトレンドは間違いなくブルーウォッチでしたのでグラスヒュッテオリジナルフリークとしては喉から手が出るほど欲しい一品になります。

エキセンターデザイン

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なぜかオシャレなものにはアシンメトリーが多いですね。左右非対称だからこそ感じる美しさもあります。

腕時計は数多く存在しますが、パノリザーブは記憶に残るデザインをしております。それはきっと普段見慣れているモノとは違うからだと思います。

多くの腕時計は文字盤全体を用いてデイト表示を除けばほとんどのものが左右対称に作られていますのでパノリザーブの様な非対称のデザインにはどこか我々は違和感を覚えるはずなのです。

ただ違和感だけでは記憶には残らないはずです。この腕時計は様々な記憶に残る要素を持っているのです。

ドイツオペラ劇場の時計を彷彿とさせるパノラマデイト表示。通常の腕時計の倍はあろうかという大きなパワーリザーブインジケータ。秒針と、分針が交差するように設計された文字盤と針のミックス構造。

どれ一つとっても普遍的な部分の無い時計なのです。

この腕時計の文字盤には保守的な部分はありません。クラシカルながら前面に出ている攻めの姿勢に我々は心奪われるのです。

ダブルスワンネックテンプ構造

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そして最大のポイントはバックスケルトンから覗く機械ですね。

ハッキリ言うとですね、この機械を見た後だとほとんどの機械式腕時計の機械が退屈なものに見えます。
そのぐらい特徴的、かつ世の中に出回っている汎用ムーブメントとは明らかに装飾も、構造も格が違うと言うところがわかります。

ここからはコアな事を書きますのでわかる人だけ読んでください。

装飾で言えばまずコートドジュネーブ装飾、こちらは私の私見としてはパテックとランゲのコートドジュネーブ仕上げを足して2で割ったといえばよろしいでしょうか。

しっかりとその線を視認できるものの、ランゲ程くっきりしたカミソリの様な質感では無く、パテックの様なおごそかな光を醸し出しているというのが率直な感想です。ただパテックと比べると線が太めなので両者の中間といった印象です。

このコートドジュネーブ仕上げについては同じように見えて非なるもので、



ランゲ=カミソリ、まるでカミソリの様な鋭利で奥行きを感じる仕上げ。

パテック=模様はしっかり確認できるが、刃物の様な光沢感は薄い。主張し過ぎない存在感。

セイコー=研ぎたての日本刀の様にそりゃあ光ります。光沢感だけでいえば世界一かも?



というように各社違うんです。

しかし私がグラスヒュッテオリジナルのコートドジュネーブ仕上げから感じるのは、あくまでも主役を立たせる為の「ステージ」の様なイメージなんですよね。


主役はもちろん6時位置の見慣れない形状の「天賦(テンプ)」ですね。

ダブルスワンネック構造と呼ばれる釣り針形状の2本の金属棒により空中に固定されている天賦の事です。

通常こんな金属棒で固定するのはトゥールビヨンだとか、うん百万円もする腕時計だけであって100万そこそこの腕時計がこんなえげつない形状のブリッジで天賦を固定している事自体稀です。

ここを見るだけでも「うちの技術はあんたらとは違う」というグラスヒュッテオリジナルのザクセン魂が聞こえてくるようですね。

天賦を引き立てるおごそかなコートドジュネーブ仕上げに、腕時計業界でも明らかに異端であるその天賦構造、これが一級品の「ウラスケ」ってやつです。
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天賦にフォーカスあわせて撮影しましたが、もはや工芸品のレベルですね。

まとめ

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