2016年12月10日 更新

【時計雑誌を読み返す2】 時計Begin 1994年 ポスト ロレックスを求めて

昔の時計雑誌を読み返して、当時のトレンドや動向について探る第二弾。今回は「時計Begin Vol.3」を中心に、当時の時計業界がどんなだったかについて考察していこうと思う。ポストロレックスの行方は?ロレックスに勝るモデルは現れたのか・・・

1,687 view お気に入り 0
 (84690)

前回は時計Beginの創刊号を読み返して記事を書いてみたが、手元にVol.2が見当たらないので、今回はVol.3を読み返しつつ、当時のことを思い出してまた好きなように書いていこうかなと思う。

なお、Vol.3以降は最新号に至るまで手元ですべての存在が確認できたので、以降は抜けることはないかと思う。
ここで気付いたのが、当時はまだ「時計Begin」ではなく、「おいしい時計まるかじり」という名称を用いていたようだ。

ポストロレックスの行方は・・・

さて、Vol.3の特集は「ボーナスで買う!使って安心の最新モデル 新作時計一番搾り 厳選72」
時は1994年、依然としてロレックスの人気は圧倒的なものとはいえ(これは現在でも変わらないか)ポストロレックスの開拓へと各雑誌も色々と特集を組み、腕時計人気の裾野を広げるのに頑張っていた時代と言える。
個人的な感覚としては、時計に興味を持った人がとりあえず一本目にロレックスを購入し、さて二本目どうするかといったときに、ロレックス以外にも高級な腕時計というのは色々あるのだなと気付き始めたのがこれくらいの時期だったように思う。もちろん、当時から時計マニアの方はいたわけではあるが。
ポストロレックスとして、この時期よく取り上げられていたのが、IWCやブライトリングやジラールペルゴといったブランド。

オメガやホイヤーは少なくとも当時は幾分か価格帯もロレックスに比べ低く、また時計に興味のない人でも、結納返し等に選ばれることも多かったようで、わりと知名度は高かったように思う。
Seamaster ChronoDiver ST378...

Seamaster ChronoDiver ST378.0504

価格的にも悩ましい・・・

ブライトリングやIWC、ジラールペルゴといったブランドは、ロレックスと価格帯が同じくらいだったので、購入するときにはかなり悩む人もいたのではないだろうか。

ましてや一本目の高級腕時計となると誰もが知っているロレックスを差し置いて、これらをチョイスするのはなかなか勇気のいる選択であっただろう。
実際にこのVol.3においても特集が組まれているブランドに、ジラールペルゴ、エベル、ブライトリングがあったが、当時は特にかなり時計が好きな人しか知らなかったかもしれない。
ジラールペルゴでは、シーホークⅡ、トノークロノグラフ、GP7500クロノグラフといった、とても洗練されたデザインのモデルが紹介されているが、実際に当時はどれくらい売れたのだろう。
街中でつけている人をみたことはあまりないが、実物はどれも本当によくできていて素晴らしかった。
 (84705)

「エベル旋風の予感」と銘打って特集されたスポーツウェーブラインや1911シリーズもとても魅力的だ。
 (84708)

ブライトリングは当時から航空ショーとタイアップして各界の著名人を招き、ド派手なイベントを開催し着実にファンを増やしていった。
ブライトリングの時計は、腕時計に興味のない人が見ても、とにかく男らしくてかっこいい、そして、いい意味で分かりやすい。
当時からクロノグラフのラインナップが多いが、時計に興味のない人でも、あのメカメカしい文字盤を見れば、かっこいいと思うのではないだろうか。
 (84715)

選択の行方は・・・

今は色々な情報が得られるので、それぞれのブランドの立ち位置というものを自分の中で作り上げていくことができると思うけど、当時はそれほど情報があったわけではない。

聞いたことのないブランドの時計に、何十万もの大金を払うのは普通の感覚だとはっきりいって怖い。

そういう意味では、雑誌などで特集が組まれていたり、詳細なブランドレポートなどがなされていたりすると、それはそれで未知なるブランドの発見みたいな感じで好みの幅も広がってくるというものだろう。
もちろんロレックスが悪いというわけではなく、今でも抜群の認知度と人気を誇るロレックスから腕時計の世界に入り、そこから色々なブランドに興味が広がったという人は少なくないと思う。

またこの頃はアンティーク時計も積極的に紹介されていて、幅広い層に向けた情報が発信されていることは創刊号からの流れのままといえよう。
gettyimages (85235)

当時の時計業界では・・・

ところで、この号で私の興味を一番惹いたのが「覆面座談会」の記事。時計業界に造詣の深いコメンテーターの方々が、匿名で色々と暴露しているのである。

少し紹介すると、当時の現行ロレックスの並行品のあまりの安さに怒ったロレックス本社が値上げを決めたとか、1019ミルガウスの在庫がまだあった時代なので、見つけ次第必ず買っとけ・・・とか。

当時何度もデッドストックに遭遇していたのに、悔しい限り。
ロレックス ミルガウス Ref.1019 ヴィンテージ|ロレックス専門店クォーク (87844)

またアンティーク編では新たに作った文字盤をタバコの煙で燻して風合いを出すとか。そうすることでレアなモデルを作り出す専門の職人がいたらしい。

今でもその時のモデルが出回っているのだろうか。

ショップ編に至っては、やばいショップの見分け方なんかがかなり詳細に書かれている。アンティークなんて素人には判断できないので、当時は参考になっただろうけど、今となってはこの頃から続いているショップであればそれだけでかなり信頼できるお店になっているのではないだろうか。

なにせ20年以上も前の話なのだから。
面白い広告に、ジャックロードの開店7周年というのがあって、なんとノンデイトのサブマリーナが限定7本77,777円というものがあった。

これかなりの競争率だったと思うけど、運よく手に入れられた人はかなりラッキーだろうな。
38 件

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう

腕時計怪獣WatchMonster|腕時計情報メディア

関連する記事 こんな記事も人気です♪

【時計雑誌を読み返す 11】 ロレックスの謎に迫る!?パネライ日本上陸、などなど

【時計雑誌を読み返す 11】 ロレックスの謎に迫る!?パネライ日本上陸、などなど

1998年、夏。この年は、何と言ってもパネライの上陸が、私にとっては鮮烈に記憶に残っております。パネライの日本初上陸の時のことって覚えてられる人いますかね。もう20年近くも経っているのかと思うと、時が経つのは早いですね。ロレックスの謎にも迫っております。
yusapapa | 2,724 view
【時計雑誌を読み返す 7】遂にきた!ロレックス GMTマスター大特集・・・1997年

【時計雑誌を読み返す 7】遂にきた!ロレックス GMTマスター大特集・・・1997年

時計Beginも8冊目。この号からは本格的にロレックスを特集する号が増えていきました。今回はGMTマスター。デイトナ、エクスプローラⅠときて、次にくるのはGMTマスターとの予想でした。(1997年当時)ランゲ&ゾーネも上陸し、数々のスイス時計が紹介されました。
yusapapa | 1,558 view
【時計雑誌を読み返す 6】依然ポスト ロレックスを求めて・・・1996年

【時計雑誌を読み返す 6】依然ポスト ロレックスを求めて・・・1996年

時計雑誌を読み返すシリーズ、今回は「時計Begin Vol.7 」 アトランタオリンピックが開催されたこの1996年は、いったいどんな時計が流行ったのでしょうね。当時の時計業界の裏話の記事もあったりで、懐かしく思う人もいるのでは?ロレックスデイトナ、ポールニューマンの話は必読!
yusapapa | 2,096 view
【時計雑誌を読み返す3】 ロレックス不在の時計グランプリ

【時計雑誌を読み返す3】 ロレックス不在の時計グランプリ

時計Beginの恒例企画、おいしい時計グランプリ。今回は1994年12月。時計ファンの裾野を広げるべく、グランプリにロレックスの名は見当たらない。果たして、この時代のトレンドは?昔の時計雑誌を読み返す企画、第三弾。
yusapapa | 3,050 view
【時計雑誌を読み返す 9】ロレックス ミルガウスの全貌 1997年

【時計雑誌を読み返す 9】ロレックス ミルガウスの全貌 1997年

古い雑誌を読み返すシリーズ、今回は時計Beginの10冊目。当時、幻と言われたロレックスミルガウスのイナズマ針が表紙を飾り、その特集が組まれております。他にも年末恒例のおいしい時計グランプリの行方は?無用の長物時計って何?
yusapapa | 1,599 view

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

yusapapa yusapapa
腕時計専門のフリマ

フォトギャラリー

腕時計自慢フォトギャラリー
    
腕時計専門フリーマーケット
    

Facebook

相互リンク

ロレックス買取専門の大黒屋
腕時計専門のフリーマーケット
腕時計専門フリマ