ラグビーワールドカップのオフィシャルタイムキーパー
日本再上陸後、チューダーは変わったと感じたことがこのオフィシャルタイムキーパーになったことです。ロレックスの関連会社というイメージを内外にアピールできた、出来事でした。世界的なスポーツイベントでのタイムキーパーは自社製品のイメージと重なり大成功だっと思います。
昔のチューダーの紋章を掲げた少年もいます。全世界へのアピールは大成功、認知度は間違いないくアップした筈です。ラグビーのファン層は裕福な人たちが多いと、言われます。腕時計のマーケット拡大には最適だったのでは無いでしょうか?
メインプロダクツはスポーツモデル
このところ揺れる時計業界、スポーツモデル路線で行くか、クラシックウォッチで行くか、特に大手グループ傘下の時計ブランドほどアナリストや幹部連中が日々激論を交わしている筈です。その点チューダーは割合路線が明確であり、あまり路線がブレない印象があります。
公式HPオンラインショップを兼ねて、値段をオープンにして好感が持てます。ほとんどのモデルがステンレスブレスとファブリックベルトになります。路線はスポーツでどこか昔のロレックスの雰囲気が僕は感じるのです。
TUDOR: Dare to live the moment with David Beckham & Kjersti Buaas
via www.youtube.com
公式YouTubeではベッカムが雪山で活動のイメージを配信しています。スポーツやアウトドアなど過酷な条件下でも使える腕時計という印象を強く我々にアピールしています。
ファブリックストラップの魔術
個人的にはこのファブリックストラップに注目しています。ブランドによってはNATOストラップとも呼ばれています。しかしこのチューダーのストラップは少し違います。フランスの名門手工芸アトリエと共同開発したこの素材は明らかに耐久性が高いものです。
僕も他のブランドで出しているNATOストラップは少し懐疑的な目で見ていました。その理由は耐久性や防水性の低さです。やはり過酷な環境ほどステンレスブレスの耐久性に敵うものは無く果して、繊維でそのような状況下でも使用に耐えれるか疑問でした。
しかしチューダーはこれら素人の疑問に答えれる素材を用意しました。それがオリジナル素材の開発です。これはあるダイバーが自身の腕時計にパラシュート素材をベルトに用いたことにヒントがあると言われます。そのアイディアを2009年に前述したフランスの会社と共同で成功します。
業界の常識に囚われない!
チューダーはこれまでの常識に囚われない、斬新で実用的な製品づくりを目指しています。アンバサダーにはレディー・ガガ、そしてDベッカムを起用中です。
両者とも派手な装いからファッションアイコンとして起用されたと思われています。しかしそれだけはないでしょう。二人に共通することは人並み外れたプロフェッショナルな精神を持っていることです。
レディーガガは普段のファッションからは想像できない歌唱力とダンスパフォーマンスが有名です。またベッカムも現役時代は献身的に走るプレイヤーとして多くの指揮官から信頼されていました。
多くの人たちはベッカムのフリーキック精度に目が行きます。しかしかつての指揮官達が彼を起用した理由は毎日の練習態度や泥臭く、ハードワーカー的なサッカーに感銘して、彼を起用していたことが多いと聞きます。厳格な指揮官と知られるカッペロもベッカムの外見とは裏腹なプロ根性に魅せられて、彼を起用し続けたとメディアのインタビューで語っています。
多くのアスリートは引退後に不摂生な身体になります。しかしベッカムは体型が全く変わっていません。今もトレーニングで、節制しているのでしょう。チューダーは外見がチャラそうでも、中身は筋肉の塊、そんなプロダクツの生産を目指しているのでしょうか。自分を厳しく追い込み、見えないところで節制している努力家というところですね。
そのふたりのイメージこそ、チューダーが求めている製品イメージかも知れません。外見とは裏腹な熱いハートを持った製品造りが求めるものでしょう。
ふたりはまさにチューダーの製品を体現する、アンバサダーとしてぴったりの人物です。ふたりが選ばれた理由はチューダーの製品ラインナップを見れば一目瞭然です。まるでロレックスが忘れかけている、スポーツスピリッツを貫くラインナップがズラリと並んでいます。
モノマネでは無い、スノーフレーク針などオリジナルがいっぱい
チューダーはロレックスの弟ブランドゆえ、どうしてもロレックスの印象が拭えません。部品も共通のものがかつては多く、ロレックスの雰囲気が残ります。しかし、チューダーはさらなる耐久性と実用性を求めています。
このチューダーブラックベイ クロノはあの広田雅将センセイもwebクロノスの記事の中で実用性が高いと評価しています。これは偶然でしたが、僕の目線も「良いセン」行っていると感じた瞬間でした。
2020年もチューダーの動向は目が離せませんね。僕もチャンスがあればブラックベイにチャレンジしてみたいです。