ロレックスをはじめとした機械式腕時計
ロレックスをはじめとした機械式高級時計は、ゼンマイや歯車をはじめ無数のパーツが組み合わさる事で正確な時を刻んでいます。
パーツ同士の噛み合わせを円滑にしてくれるのは、ムーブメント内部に注油される潤滑油の存在があるからです。
潤滑油は、部品の滑らかな稼働を支えるだけでなく、摩耗からもパーツを守ってくれる重要な働きをしています。
パーツ同士の噛み合わせを円滑にしてくれるのは、ムーブメント内部に注油される潤滑油の存在があるからです。
潤滑油は、部品の滑らかな稼働を支えるだけでなく、摩耗からもパーツを守ってくれる重要な働きをしています。
オーバーホールの必要性
故障・不具合が出てからオーバーホールに出す方もいらっしゃると思いますが、どんなに調子がいい時計でも、内部で「潤滑油」は経年・使用により劣化、硬化しています。
前述しましたが、潤滑油はパーツの稼働・摩耗を支える重要な役割を担っています。
定期的なオーバーホールがオススメされるのは、点検、部品交換はもちろんですが、この潤滑油を新鮮なものに交換するという意味もあります。
前述しましたが、潤滑油はパーツの稼働・摩耗を支える重要な役割を担っています。
定期的なオーバーホールがオススメされるのは、点検、部品交換はもちろんですが、この潤滑油を新鮮なものに交換するという意味もあります。
車のオイル交換と考え方は同じです。
ただ、車の場合は、オイルだけを簡単に交換する事ができますが、腕時計の場合は一度分解し、古い油を洗浄する所から始まります。
その為、手間・時間が掛る分費用はそれなりにしますが、OHを怠って部品交換など+αが発生すると、部品代金など余計に掛かりますので、私は4年~5年での定期的なオーバーホールをオススメしています。
ただ、車の場合は、オイルだけを簡単に交換する事ができますが、腕時計の場合は一度分解し、古い油を洗浄する所から始まります。
その為、手間・時間が掛る分費用はそれなりにしますが、OHを怠って部品交換など+αが発生すると、部品代金など余計に掛かりますので、私は4年~5年での定期的なオーバーホールをオススメしています。
具体的にオーバーホールって何をするの?
オーバーホールの一連の流れは
①分解
↓
②洗浄
↓
③ケース・ブレス研磨
↓
④組立(注油)
↓
⑤精度調整
といった流れで行われます。
注油などは、場所によって量を調整したり、種類を使い分ける必要がある作業です。
①分解
↓
②洗浄
↓
③ケース・ブレス研磨
↓
④組立(注油)
↓
⑤精度調整
といった流れで行われます。
注油などは、場所によって量を調整したり、種類を使い分ける必要がある作業です。
ムーブメント分解
分解で取り外した文字盤は汚れが付着しないようしっかりカバーします。
余談ですが、指紋などが黒文字盤につくと取れません(取りにくくなります)
黒文字盤をオーバーホールに出して戻ってきた際は、しっかりと指紋や汚れが付着していないか確認してください。
一度気になるとずっと目についてしまいますから。。。
余談ですが、指紋などが黒文字盤につくと取れません(取りにくくなります)
黒文字盤をオーバーホールに出して戻ってきた際は、しっかりと指紋や汚れが付着していないか確認してください。
一度気になるとずっと目についてしまいますから。。。
バラしたパーツはカゴに入れて、超音波洗浄機でしっかりと洗浄し汚れを落とします。
超音波洗浄機
オーバーホールはどこですればいい?
ロレックスをオーバーホールするには、大きく分けて2種類の方法があります。
1つ目は、メーカーにオーバーホールをお願いする方法
2つ目は、時計修理工房にお願いする方法です。
1つ目は、メーカーにオーバーホールをお願いする方法
2つ目は、時計修理工房にお願いする方法です。
①メーカー(日本ロレックス)に修理をお願いする。
日本ロレックスへオーバーホールを行うには、
・サービスセンターに直接持ち込む。
・サービスセンターに郵送する。
※サービスセンターへ問い合わせると郵送キットを発送してくれます。
・正規販売店や百貨店へお願いする。
※手数料が掛かる場合があります。
上記の3点の方法があります。
・サービスセンターに直接持ち込む。
・サービスセンターに郵送する。
※サービスセンターへ問い合わせると郵送キットを発送してくれます。
・正規販売店や百貨店へお願いする。
※手数料が掛かる場合があります。
上記の3点の方法があります。
メーカーにオーバーホールをお願いする「メリット」
ロレックスをはじめ、メーカーが行うオーバーホールでの交換パーツは全て『純正パーツ』でので、社外品などが使用される心配がありません。
メーカーメンテナンスによる安心感も魅力です。
メーカーメンテナンスによる安心感も魅力です。
メーカーにオーバーホールをお願いする「デメリット」
オーバーホールに掛かる基本料金が高めに設定されています。
※パッキン交換・ケース研磨は基本料金に含まれます
ロレックスは、オーバーホールで時計のコンディションを最良の状態に保とうとします。
その為、リューズや針などの部品交換も必須とされる事もあり、総額で10万円を超える事もザラにあります。
※パッキン交換・ケース研磨は基本料金に含まれます
ロレックスは、オーバーホールで時計のコンディションを最良の状態に保とうとします。
その為、リューズや針などの部品交換も必須とされる事もあり、総額で10万円を超える事もザラにあります。
基本的には、最良の状態をキープしてくれるが、融通が利きにくいのが日本ロレックスのオーバーホールといったイメージです。
※担当者によっては、「リューズ交換は次回に」と言ってくれたりもします。
参考までに、日本ロレックスにデイトナ Ref:116520をオーバーホールに出した明細がこちらです。
※担当者によっては、「リューズ交換は次回に」と言ってくれたりもします。
参考までに、日本ロレックスにデイトナ Ref:116520をオーバーホールに出した明細がこちらです。
デイトナのオーバーホール基本料金は、6万円ですが、
リューズ・プッシャー・チューブ交換の部品代で4万円程プラスされています。
この料金をどう考えるかが、日本ロレックスを利用するかしないかのポイントの一つだと個人的には思います。
リューズ・プッシャー・チューブ交換の部品代で4万円程プラスされています。
この料金をどう考えるかが、日本ロレックスを利用するかしないかのポイントの一つだと個人的には思います。
②時計修理工房へお願いする場合
修理工房へお願いする場合の「メリット」
修理工房へお願いする場合のメリットはなによりも『金額』です。
基本的には、日本ロレックスへオーバーホールをお願いするよりも安くなります。
先ほど、デイトナの基本料金が日本ロレックスでは、6万円でしたが、修理工房へお願いすると、基本料金は3.5万円~4.5万円といった金額のイメージになります。
基本的には、日本ロレックスへオーバーホールをお願いするよりも安くなります。
先ほど、デイトナの基本料金が日本ロレックスでは、6万円でしたが、修理工房へお願いすると、基本料金は3.5万円~4.5万円といった金額のイメージになります。
そして、まだまだ使用可能なパーツは交換する事なく仕上げてくれる為、部品代が掛からずに基本料金だけで済む場合もあります。
融通が利くのも、修理工房の魅力といえます。
融通が利くのも、修理工房の魅力といえます。
修理工房にお願いする場合のデメリット
修理・交換が必要となった場合、メーカー純正ではなく社外パーツが使用される可能性があります。※ロレックスの純正パーツの入手が困難である為。
下手に社外パーツを使用されると、今後日本ロレックスで正規メンテナンスを受ける事が不可能になりますので要注意です。
オーバーホールへ出す前に、純正パーツでの修理が可能かどうかの確認を行っておくことがベターです。
下手に社外パーツを使用されると、今後日本ロレックスで正規メンテナンスを受ける事が不可能になりますので要注意です。
オーバーホールへ出す前に、純正パーツでの修理が可能かどうかの確認を行っておくことがベターです。
お持ちのロレックスの裏蓋をみていただくと、均等にギザギザが刻まれていると思います。
これは、裏蓋を開ける際に「専用の工具」を使用しなければ開けられなくなっています。
専用の工具を持っていない業者へ依頼すると、通常の工具で無理やり開ける事になる為、深い傷が付いて返却される事もあります。注意しましょう。
これは、裏蓋を開ける際に「専用の工具」を使用しなければ開けられなくなっています。
専用の工具を持っていない業者へ依頼すると、通常の工具で無理やり開ける事になる為、深い傷が付いて返却される事もあります。注意しましょう。
まとめ
基本的には、日本ロレックスへオーバーホールを出す場合は、金額は高いですが「正規メンテンス」という安心感が手に入ります。
一方、一般の時計工房に出す場合は、金額は安いですが「信頼」できる工房を見つける事が必須となります。
ゼロから工房を探す場合は、雑誌などで宣伝している工房や名前の売れている工房を中心に見積もりを取ってみる事をオススメします。
判断のポイントとしては、
①金額が安すぎないか。
⇒分解・洗浄・組立・調整と腕時計のオーバーホールには相応の手間が掛かります。あまりにも安い金額は逆に疑うぐらいの気持ちを持ちましょう。
②納期は適正か。
⇒メーカーのオーバーホールは基本的に2~4週間ほど掛かります。3日で仕上げるなどというあまりにも短い期間を提示する業者は疑いましょう。※精度確認をどのように実施するか確認してもいいと思います。
一方、一般の時計工房に出す場合は、金額は安いですが「信頼」できる工房を見つける事が必須となります。
ゼロから工房を探す場合は、雑誌などで宣伝している工房や名前の売れている工房を中心に見積もりを取ってみる事をオススメします。
判断のポイントとしては、
①金額が安すぎないか。
⇒分解・洗浄・組立・調整と腕時計のオーバーホールには相応の手間が掛かります。あまりにも安い金額は逆に疑うぐらいの気持ちを持ちましょう。
②納期は適正か。
⇒メーカーのオーバーホールは基本的に2~4週間ほど掛かります。3日で仕上げるなどというあまりにも短い期間を提示する業者は疑いましょう。※精度確認をどのように実施するか確認してもいいと思います。
③郵送キットはしっかりとしているか。
⇒郵送キットがしっかりしているかも見分けるポイントになります。
郵送保険があるとはいえ、十分な梱包材も入っていないキットを送ってくる業者は、あなたの大事な時計を、丁寧に扱わない危険性が高いので注意が必要です。
さいごに、見積もりを正確に伝えてくれる業者に「千年堂」という工房があります。
キャンセルも無料で、「出来ない修理は出来ない」とちゃんと言ってくれる業者さんですので、メーカーと工房かで悩まれた場合は試されてみてはどうでしょうか。
⇒郵送キットがしっかりしているかも見分けるポイントになります。
郵送保険があるとはいえ、十分な梱包材も入っていないキットを送ってくる業者は、あなたの大事な時計を、丁寧に扱わない危険性が高いので注意が必要です。
さいごに、見積もりを正確に伝えてくれる業者に「千年堂」という工房があります。
キャンセルも無料で、「出来ない修理は出来ない」とちゃんと言ってくれる業者さんですので、メーカーと工房かで悩まれた場合は試されてみてはどうでしょうか。