2016年10月26日 更新

【解体新書】ロレックス サブマリーナ 中古 16610 プロの目利きはここを見る(優良個体の見分け方)

年間1000本以上の腕時計を取引するプロが選んだ厳選商品の紹介や目利きの記事を作成させて頂きます。まず第一弾として腕時計界の王道ダイバーズである「サブマリーナデイト」の良個体の見分け方について書かせて頂きます。プロのミカタ、プロの目利きを伝授!

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ロレックス サブマリーナ 16610を目利きしてみよう!

ロレックス サブマリーナデイト 16610

ロレックス サブマリーナデイト 16610

今回書かせて頂く「サブマリーナデイト 16610」ですが、新品の販売数及び中古市場での流通量を考えると

「日本一の取引数を誇る高級機械式時計」

といって差し支えないかと思います。

そして私自身店頭でロレックスのサブマリーナデイトを販売していて感じる事ですがコンディションは千差万別でございます。

正直に書きますと、同じ値段でも商品価値は全く同一とは限りません。

ですから楽天市場やヤフーオークションで最安値で買われた方が必ずしも最もお得にロレックスを買っているとは限らないという事です。

今回お話しするロレックス サブマリーナ 16610について言えば50万円でも高いサブマリーナもあれば、60万円でも安いサブマリーナもございます。

それでは何をもってその個体が「優良」であるか?

①外装の摩耗度

②付属品の整合性と優位性

について書いていきたいと思います。文字数もかなり長くなると思いますがしっかり書きますので、どうかよろしくお願いいたします。

第1部 外装の摩耗度が少ない個体を選ぶ

ロレックス サブマリーナデイト 16610 D番

ロレックス サブマリーナデイト 16610 D番

まずサブマリーナ 16610を購入する際に最も気をつけたいのは「外装の摩耗度」についてお話させて頂きます。


中古市場においてはお客様から買い取った商品をメンテナンスして店頭に並べるというのが一般的な流れです。


①お客様より買取

②磨き、オーバーホール

③店頭への陳列


ロレックス通の方ならご存知かと思いますが、「ノンポリッシュ、ノーメンテ個体」といって敢えて何もメンテナンスをせずに美しい現状を維持して販売を行う場合もございますが、原則生産が終了しているサブマリーナ 16610に関してはノーポリッシュ、ノーメンテの現状販売を続けている個体はかなり少ないイメージでございます。

市場に流通しているサブマリーナの95%以上は「何らかのメンテナンス」が入っているといって間違いないと思います。

画像で摩耗度を比較してみましょう。
摩耗の激しい16610

摩耗の激しい16610

サブマリーナデイト 16610 磨耗度の低い個体

サブマリーナデイト 16610 磨耗度の低い個体

上の画像は私が思う摩耗が激しいロレックス サブマリーナの写真でございます。

下の画像が摩耗度の低いロレックス サブマリーナ 16610 D品番USAギャランティーでございます。

この2つを画像をメインに比較しながら見ていきたいと思います。

まずは「ラグ」に注目してみよう!

左は摩耗度が高い個体になります そして右が優良個体になります

左は摩耗度が高い個体になります そして右が優良個体になります

図の赤丸で囲んだ部分を腕時計ケース部分の「ラグ」と呼びます。

このラグという部分にはロレックススポーツの状態をよく表すということで目利きをする箇所としてよく挙げられます。

実際にどういったポイントに着目しているかと言いますと、


・ラグの先端が丸まっているか

・サイドから見た時のエッジの丸まりと鏡面に映り込む風景の歪み


大きく分けて2つの要素でラグ部分の目利きについて書いてみます。

ラグは丸まっているか

ラグの状態を見てみよう その2

ラグの状態を見てみよう その2

左右を比較すると左側のラグの先端は削ったあとに目一杯使った鉛筆の様に丸みを帯びた先端になっております。
それに対して右側は先端部分に鋭角を感じる角張った印象です。

ポイントとして抑えておきたいのは、

「仕上げが雑な場合、仕上げの施行回数が多い場合ロレックスのラグは丸まることが多い」です。

まずラグ部分の先端に鋭角を感じるような角ばった印象を抱けない場合ほとんどの場合が良個体というレッテルを貼ることは無いと思います。

したがってラグの先端が丸まっているか否かは良個体を選ぶうえで必須条件となります。

サイドから見たエッジの丸まり

 (68325)

続いてサイドから見たエッジの丸まりと鏡面に写り込む風景についてです。

今から説明する目利きはかなりの経験値が無いと見分けがつきませんので、皆さんも自分の時計を実際に見ながら読んでみてください。

今回は16610サブマリーナ M品番2008年製造の写真を用いて解説してまいります。

上の図の左側のサブマリーナ 16610は1度だけポリッシュをした個体です。

上の図の右側のサブマリーナ 16610は3回以上数度に渡りポリッシュをした個体です。


まずエッジの丸まりについてですが、右側の個体はエッジの輪郭がシャープでラグの先端まで角が立っている事がわかります。

このシャープなサイドラインこそが優良個体の証なのです。

対して左側の個体は輪郭が全体的に丸く、ボヤッとした印象であることがお解り戴けるでしょうか?

ロレックス歴が長い方は磨きが過剰に入った個体を「ボヤッとしてる」という表現を致します。そのボヤッとの正体こそが磨き仕上げによって起こる輪郭の丸まりなのです。

並べてしまえば個体の優劣は一目瞭然です。

鏡面部分に映り込む風景の歪み

 (68353)

こちらも左が1度ポリッシュ個体、右が3度以上ポリッシュ個体です。

同じ状況下で撮影したものですが右側の鏡面部分に映り込む風景が長く伸びていることがわかりますでしょうか?

右側に写り込んだ風景が長く大きく伸びています。これは磨きを入れることで表面が歪んでいくことにより起こる現象でございます。

新品状態のロレックスのサブマリーナの鏡面部分を覗き込むと綺麗に自分の顔が洗面所の鏡を見るように「等倍」に映ります。

個体が劣化していくごとに鏡面部分には正しく周囲の風景を映り込ませる力が弱まりますので、当然何度もポリッシュして傷をつけてを繰り返した個体には自分の顔も風景も歪んでしまって映りません。

その他ロレックススポーツモデル 外装目利き

ベゼルエッジを見て摩耗度を探る

 (68390)

もう少しだけ外装について書かせて頂きます。

今回は左側が研磨を繰り返したサブマリーナ 16610の写真です。
そして右側が摩耗度の低いサブマリーナ 16610 D品番の写真です。

サブマリーナやGMTマスターの様なベゼルが回転するタイプのロレックス全般に言えることですが、ベゼルの淵にあるギザギザの部分にコンディションが如実に表れます。

気を使っていてもぶつけてしまう部分ではありますし、大きな傷が入った個体を研磨すると淵のギザギザの高い部分と低い部分が削られて

「高低差が少なくなり、手で触った時にひっかからなくなります」

写真の左右の緑色の線で囲んだ部分に着目していただくと左側のサブマリーナのベゼルは淵の部分が削られていて凹凸の感覚が鈍くなっているのが画像でもわかりますね。

ついでにリュウズについても書いておきます。

リューズに表れるサインを見落とすべからず

リューズの点は消えていませんか?

リューズの点は消えていませんか?

腕時計の時刻の調整や巻き上げを行う部分であるリューズ、このリューズにもコンディションの変化は表れます。

ただしこちらのリューズというパーツはロレックスで安価に交換ができますので絶対的な指標にはなりません。あくまでも一つの目安として考えてください。


写真の上側のサブマリーナは研磨が1度の個体でして、
写真の下側のサブマリーナは3回以上の研磨を入れた個体でございます。

写真の上側のサブマリーナにはロレックスの王冠マークの隣に3段階防水の証である3つの小さな点が刻印してあります。いわゆるトリプルロック構造の刻印でございます。


しかし写真の下側の個体にはサブマリーナには点が見当たりませんね。これは初めから無いわけではございません。

「リューズを含めた全体研磨のせいで消えてしまっている」結果です。

リューズも腕時計の中では傷の入りやすい部分の一つで、よくよく観察してみると刻印が異様に薄かったり、消えてしまっている事もあります。

リューズの交換さえしていなければこの点も良個体を見分ける上でわかりやすいポイントの一つでないかと思います。

第2部 付属品の整合性と優位性を見る

USA ロレックスにて販売されたサブマリーナ 16610

USA ロレックスにて販売されたサブマリーナ 16610

それでは第2部付属品の整合性と優位性について見てまいりましょう。

ロレックス好きのお客様から良く聞かれる質問として多いのが、

「どこの国の保証書がいいの?」「このロレックスは完品ですか?」

という内容です。この2つが圧倒的に多いと感じております。


ただしこの2つの質問には明確な答えがあるわけではありません。

それはその方の抱くロレックス観によってどの国の保証書が優位性を持つのかは違いますし、付属品の完品とは国によって違います。そして年代によっても付属品は違います。

ですのでここで書きますのは客観的にみて保証書と付属品に優位性がある国について書いていきます。


ズバリ私が思う保証書と付属品に優位性がある国は、

「USA(アメリカ合衆国)」でございます。

上の画像を見てピンときた方は相当ロレックスがお好きな方、もしくはプロの方ではなかろうかと思います。

上の画像は2005年時点のUSA(アメリカ合衆国)で販売されたサブマリーナ16610の完品個体でございます。

USAにて販売されたロレックスの個体にはいくつかの優位性がありますのでそれについて書いてまいります。

USA販売のサブマリーナの優位性

USA ロレックスにて販売されたサブマリーナ 16610

USA ロレックスにて販売されたサブマリーナ 16610

USAにて販売されたサブマリーナの優位性は赤いペンで囲んである部分に有ります。

まず右側の赤丸についてですが「BLACK」との記載がございます。

これは文字盤のカラーリングを記しているものでして、通常のロレックスの保証書にはこういった表記はございません。

※超高額品には一部記載有り

サブマリーナは黒のみの文字盤カラー展開ですが、デイトナとエクスプローラーIIに関して言えば白、黒二色の展開があるモデルになりますので、購入当初から文字盤のカラーが所持している色だったという証明にもなる訳でございます。

これはUSAロレックスが独自の方針で行っていたものであり、保証書にブレス番号の記載があったりと他の国よりも

「詳細情報が記載されたギャランティー」としてUSA販売個体のロレックススポーツ全般に優位性があると言って差し支えないと思います。


それから左側の赤い線で囲った枠の部分ですが、この囲ってある部分はUSAロレックスが独自に追加した付属品である

「冊子カバー」と「ファクトリーサービス冊子」でございます。

無いよりは有るに越したことはない。というのが世間の皆様一般の感覚だと思います。USA販売のロレックスは付属品が多いことも優位性の一つに挙げられると思います。


この様に

・ギャランティーに記載されている情報量が多い

・独自の付属品が有るため付属品が充実している


という点からも保証書と付属品の優位性はUSA販売個体にあると客観的に言えると思います。

付属品の整合性について

付属品の整合性について見てみよう!

付属品の整合性について見てみよう!

最後に付属品の整合性について見てみましょう。

先程も記載致しましたがお客様から「完品ですか?」と店頭で聞かれることがとても多いです。私が思う完品とは、

「販売当時の年代の付属品が完全に残っている個体」

というものでございます。

例え「箱、保証書、クロノメータータグ、プライスタグ有り」の商品だとしても実は完品では無い可能性が有るということです。

いわゆる何店舗もの腕時計店を渡り歩いたり、いくつものオーナー様を渡り歩くたびに付属品の整合性が失われてしまっている個体も多々ございます。

したがって最低限わかる範囲で付属品の整合性をご自身の目で確認していただいければと思います。

それでは付属品の冊子とタグについて書かせて頂きます。
冊子の年代を把握しよう!

冊子の年代を把握しよう!

まずは冊子から見ていきます。

冊子に関して重要なのは

・保証書の日付より前に印刷された冊子が付属すること

こちらに尽きます。

ロレックスの冊子には製造年代が書いてあります。

大まかに書きますと

①1980年代は最後のページに記載されております。

②1990年代から2008年頃まではは背表紙に直接記載がございます。

③2008年頃からはまた最後のページに記載されております。

それでは写真も見てみましょう。
背表紙に直接記載の有るタイプ

背表紙に直接記載の有るタイプ

最後のページに記載があるタイプ

最後のページに記載があるタイプ

この様によく見るとダイレクトに年代が記載されております。

勿論説明書は印刷してストックしている付属品ですので、保証書より後の日付の冊子が付属していたのならそれは

「どこかで後付された付属品」でございます。

こういった簡単なチェックで冊子の整合性は確認することができます。

逆に言えば保証書が無い個体でもある程度周囲の付属品の整合性から年代が推測できるなんて事も有りえます。あくまでもすり替えられていないことが前提になります。

クロノメータータグの整合性

2015年7月以降のグリーンクロノメータータグ

2015年7月以降のグリーンクロノメータータグ

現在では緑色のタグになっているクロノメーター検定タグもかつては赤い「赤タグ」としてロレックスファンに認知されていました。

ロレックスの商品に付属するタグはこの「クロノメータータグ(昔は赤タグ)」と「プライスタグ」の二種類があります。

プライスタグに関しては製造番号が記載されておりますので整合性判別の話は割愛させて頂きます。

残るクロノメータータグに関してですが、こちらにも年代の整合性の確認の目安になるものがございます。それは紐の色です。
上は1990年代に主流の赤タグ、下は2000年代に主流...

上は1990年代に主流の赤タグ、下は2000年代に主流の赤タグです。

写真でご覧の通り

・1990年代の赤タグの紐の色は黄色と緑

・2000年代の赤タグの紐の色は黄緑と緑

という事が見て取れます。赤タグだけでは詳細な年代までは突き止められませんのであくまで参考程度の情報になりますが、

2014年頃の最終品番サブマリーナの付属品に黄色と緑の紐の赤タグが着いていたらおかしい訳で、そのあたりの後付付属品を看破するためのひとつの知識だと思っていただければと思います。

サブマリーナ目利きまとめ

今回はサブマリーナの良個体ご購入を本気で考えている方へ何か手助けができればと思いまして筆を取ってみました。

今のロレックス中古市場でははノンポリ美品などと書かれていてもメンテナンスをたくさんしていたり、付属品が後付の個体などがたくさん出回っております。


中古市場で良いロレックスを買うためには買う側の目利き能力も求められる時代です。もし本気で一生モノのロレックスを買いたいのであればウォッチモンスターを通じてコンタクトさせていただければ究極の一本をお探しするお手伝いを喜んでさせていただきます。

その前にまずはこちらのロレックス目利きの記事を一読いただければと思います。


最後に今日の重要なポイントを箇条書きにしておきます。


・ラグ部分の先端は尖っていますか?

・ケースサイドのエッジはシャープさを残していますか?

・ケースサイドに映る風景が間延びしていませんか?

・ベゼルのギザギザの高低差はまだありますか?

・リュウズの点は消えていませんか?

・USAロレックス個体は最強です。

・冊子、タグの年代は整合性がありますか?



それでは今回はこちらで以上となります。長文にお付き合い頂きありがとうございました。

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