各ブランドも消費者にアピールするようになったバーゼルワールド2018
個人的な意見を言わせてもらえば、僕は今までバーゼルワールドに関して言えば要約の
部分に書いている通り、プレス関係者のみにお披露目する祭典という少しネガティブな
見方をしていました。
部分に書いている通り、プレス関係者のみにお披露目する祭典という少しネガティブな
見方をしていました。
しかし今年は各ブランド少し動きが出てきた気がしました。
まずSNS特にInstagramでの発信が多くなっている事も影響しています。
各社公式Instagramは写真で個々に出す事ができるため、複数のモデルを一斉に出す必要も
なく、『小出し』できるメリットもあるからです。
また、ユーザーの「生の声」がリアルタイムで反響として帰ってくる事も我々ユーザーにも
客観的に見てわかり、メーカーユーザー共にメリットが出てきます。
このSNSの普及で各ブランドはフェアの出来不出来を即座に判断できる事が可能になりました。
まずSNS特にInstagramでの発信が多くなっている事も影響しています。
各社公式Instagramは写真で個々に出す事ができるため、複数のモデルを一斉に出す必要も
なく、『小出し』できるメリットもあるからです。
また、ユーザーの「生の声」がリアルタイムで反響として帰ってくる事も我々ユーザーにも
客観的に見てわかり、メーカーユーザー共にメリットが出てきます。
このSNSの普及で各ブランドはフェアの出来不出来を即座に判断できる事が可能になりました。
2015年頃から各社Instagramでは発信していますが、発信のスタイルも個人レベルでのInstagramの普及もあり、その方法も格段にレベルアップしています。
当初はカタログ写真をそのままに載せる程度でしたが、例えばRolexは今年は動画を
アップさせています。
当初はカタログ写真をそのままに載せる程度でしたが、例えばRolexは今年は動画を
アップさせています。
まずオメガは過去の優れたモデルの見直しがブランドとして感じます。このシーマスターも
クラッシックでシンプルですが、オメガのブランドとしての戦略が見え隠れします。
クラッシックでシンプルですが、オメガのブランドとしての戦略が見え隠れします。
ニコラス・G・ハイエック没後新しい物だけでなく、ブランドアイデンティティの確立に
尽力した彼の意思は未だにスウォッチグループ全体に浸透しています。
派手になりがちなバーゼルワールドの出品モデルでも、シーマスターの最新モデル、
スピードマスターと主力モデルを更に充実させています。
尽力した彼の意思は未だにスウォッチグループ全体に浸透しています。
派手になりがちなバーゼルワールドの出品モデルでも、シーマスターの最新モデル、
スピードマスターと主力モデルを更に充実させています。
派手な物、必要?
via www.rolex.com
多くの方が紹介しているので、あえて何も言いませんがRolexは少し派手目なこの
デイトナを発表しています。
公式HPでは【宝石セッティング】というフレーズを使い、新たなフェーズを強調しています。
個人的には少しブランドアイデンティティの崩壊が感じる製品でした。
デイトナを発表しています。
公式HPでは【宝石セッティング】というフレーズを使い、新たなフェーズを強調しています。
個人的には少しブランドアイデンティティの崩壊が感じる製品でした。
ハリウッドスターであるシルベスタースタローンがGMTマスターをした写真を自身のInstagram
でアップするなど、派手な演出(スタローンが勝手にやっているかもしれませんが)を行い、きらびやかさが感じられました。
でアップするなど、派手な演出(スタローンが勝手にやっているかもしれませんが)を行い、きらびやかさが感じられました。
グループの結束、筋道が見えるスウォッチグループ
少し変わった印象があったのがブレゲでした。
コンプリケーションウォッチの雄というイメージとは異なる、ダイバーズウォッチの発表は
意外でしたが、グループ全体の動きとして思えば納得がいきます。
創業者アブラアン・ルイ・ブレゲが初期の頃、マリンクロノメーターに関心があったという
意思を引き継ぎそのモデルを発表しています。
グループの結束が感じられる、スウォッチグループです。
コンプリケーションウォッチの雄というイメージとは異なる、ダイバーズウォッチの発表は
意外でしたが、グループ全体の動きとして思えば納得がいきます。
創業者アブラアン・ルイ・ブレゲが初期の頃、マリンクロノメーターに関心があったという
意思を引き継ぎそのモデルを発表しています。
グループの結束が感じられる、スウォッチグループです。
ブレゲは1814年アブラアン・ルイ・ブレゲはフランスルイ18世から名誉ある「王国海軍」の
腕時計という任命を受けています。
この事から、ブレゲも防水機能に関心があった事が伺えます。
腕時計に求められる耐水性は時計師にとって古来から現在まで続く、永遠のテーマなの
でしょう。
腕時計という任命を受けています。
この事から、ブレゲも防水機能に関心があった事が伺えます。
腕時計に求められる耐水性は時計師にとって古来から現在まで続く、永遠のテーマなの
でしょう。
このマリンクロノグラフ5527は昨年発表したモデルです。
しかしブレゲは敢えてこのバーゼルワールド2018でも展示している事からブランドとして
フラッグシップモデルにしようという気概が感じられます。
しかしブレゲは敢えてこのバーゼルワールド2018でも展示している事からブランドとして
フラッグシップモデルにしようという気概が感じられます。
TISSOTもスポーツがコンセプト
TISSOTもスポーツ色を全面に出しています。
1958年のスイスカーレスチャンピオンのHarry Zweifelが送った署名付き写真を
今回展示しています。
他にもダイバーズウォッチSeastarも主力で出品しています。
1958年のスイスカーレスチャンピオンのHarry Zweifelが送った署名付き写真を
今回展示しています。
他にもダイバーズウォッチSeastarも主力で出品しています。
しかし、時計だけで無く、美しい女性の彩りも忘れていません。
最近ヨーロッパではF1グリッドガールを廃止するなど、キャンペーンガールを女性蔑視と
する風潮が出てくる中、敢えて今回は大量に起用しています。
スイス人らしい頑固さでしょうか?
最近ヨーロッパではF1グリッドガールを廃止するなど、キャンペーンガールを女性蔑視と
する風潮が出てくる中、敢えて今回は大量に起用しています。
スイス人らしい頑固さでしょうか?
Rolexも実はスポーツ&過去のモデルの見直し
さて無名ライターの私から最近批判(𠮟咤激励?)が絶えないRolexですが、
Instagramの時系列でバーゼルワールド2018を見ると
①GMTマスター→②デイトジャスト→③デイトジャスト→④レインボーデイトナ→
⑤ディープシー
という順番でアップしています。
Instagramの時系列でバーゼルワールド2018を見ると
①GMTマスター→②デイトジャスト→③デイトジャスト→④レインボーデイトナ→
⑤ディープシー
という順番でアップしています。
RolexはInstagramで小出しにする機能をフルに活用しています。
これら出品製品での画像のアップはディリーで行なっていました。
Rolexのブースでの実際の展示は私は見てないのでわかりません。
フェアを盛り上げる意味ではSNSの活用はマーケティング面も含め
効率の良い手法でしょう。
これら出品製品での画像のアップはディリーで行なっていました。
Rolexのブースでの実際の展示は私は見てないのでわかりません。
フェアを盛り上げる意味ではSNSの活用はマーケティング面も含め
効率の良い手法でしょう。
2大巨頭ブランドが偶然にもこのバーゼルワールドで共にダイバーズウォッチを出品という事
に対して興味深い物があります。
別に珍しくも無いダイバーズウォッチですが、敢えてこの2大ブランドがその分野の時計に
スポットを当てる理由は何か?
に対して興味深い物があります。
別に珍しくも無いダイバーズウォッチですが、敢えてこの2大ブランドがその分野の時計に
スポットを当てる理由は何か?
時計のケースの頑強性はムーブメントを守る上では重要なテーマです。
ケースは通常、貝殻を二枚合わせるようにムーブメントを覆い守ります。
合わせ目が無い方が防水性が高まりますが、機械式時計はムーブメントを
取り出して修理する必要があります。
ケースは通常、貝殻を二枚合わせるようにムーブメントを覆い守ります。
合わせ目が無い方が防水性が高まりますが、機械式時計はムーブメントを
取り出して修理する必要があります。
ケース合わせ目を少なくして密閉性を高めると、今度は裏蓋が開けづらくなります。
製造技術が上がり設計精度や旋盤技術のアップもケース自体の密閉性向上に貢献しています。
しかし時計の場合どうしても最後の微妙な削り具合は人の手に頼る事が多いのです。
製造技術が上がり設計精度や旋盤技術のアップもケース自体の密閉性向上に貢献しています。
しかし時計の場合どうしても最後の微妙な削り具合は人の手に頼る事が多いのです。
どちらも量産コストダウンを得意としているブランドなので、おそらく量産ラインで
そのまま作るのではと予想させれます。
そのまま作るのではと予想させれます。
しかしもう一つの見方として単純に大きい物が良いという風潮もあるかもしれません。
RolexもOmegaもダイバーズウォッチが今後のトレンドとしているのでしょうか?
つまり私の嫌いな(笑)デカウォッチが今年も主流なのでしょうね。
RolexもOmegaもダイバーズウォッチが今後のトレンドとしているのでしょうか?
つまり私の嫌いな(笑)デカウォッチが今年も主流なのでしょうね。
オンリーワン、パテックフィリップはInstagramもユニーク
パテックフィリップのInstagramでバーゼルワールド2018を探したところ、全く
その情報はありませんでした。公式HPにバーゼル向けの新製品情報を動画でアップして
います。
その情報はありませんでした。公式HPにバーゼル向けの新製品情報を動画でアップして
います。
Instagramは毎月18日に情報を更新しているみたいですね。
上の公式Instagramも12枚の写真を動画を交えながらユニークな情報を公開しています。
12枚のInstagram映像がストーリ仕立てになっていて品のある構成になっています。
上の公式Instagramも12枚の写真を動画を交えながらユニークな情報を公開しています。
12枚のInstagram映像がストーリ仕立てになっていて品のある構成になっています。
総括:大手メーカーはスポーツ、耐久性がテーマ
バーゼルワールドの公式HPのハイライトのページではピックアップとして
①Rolex Deepsea、②Patek Philippe Ellipse d`Or ③Omega “Speedmaster Dark Side of the
Moon”Apollo8の順に掲載されていました。
①Rolex Deepsea、②Patek Philippe Ellipse d`Or ③Omega “Speedmaster Dark Side of the
Moon”Apollo8の順に掲載されていました。
上位2つがスポーツモデル、しかもタフなモデルというのが今年のテーマだったかも
しれません。
いずれにしても、私が過去に見たバーゼルワールドよりも身近に感じたその要因は
間違いなくSNSの普及、特にここ数年のInstagramの拡がりが大きな影響を
各社に与えています。
Omegaや Rolexの手法の他にPatek Philippeの発信方法はおそらく各社
マーケティングのスペシャリスト達があの手この手で考えた結果でしょう。
しれません。
いずれにしても、私が過去に見たバーゼルワールドよりも身近に感じたその要因は
間違いなくSNSの普及、特にここ数年のInstagramの拡がりが大きな影響を
各社に与えています。
Omegaや Rolexの手法の他にPatek Philippeの発信方法はおそらく各社
マーケティングのスペシャリスト達があの手この手で考えた結果でしょう。
来年のバーゼルワールドは3月21日から26日に開催されます。
これも今から楽しみですね。
これも今から楽しみですね。