ORISの腕時計がクライマックスで登場
最近は口ひげを蓄えた写真が多くなった、キアヌス・リーブスは1964年生まれのアメリカ人俳優です。日本ではマトリックスのヒットで一気にブレイクします。
このコンスタンティンもマトリックスの直後に公開されて、彼の代表作のひとつでしょう。内容は宗教色の強いストーリーで、映画のクライマックスで腕時計が登場するのが特徴です。
ORISの時計はどこか、ミステリアス
この映画を見るまで僕はオリスを意識したことがありませんでした。シンプルでどこか懐かしさを感じさせるこのブランドはベゼルに特徴があります。
ギザギザが入ったフルーテッドベゼルが多い気がします。そしてブレスもレザー製が多いです。
そんなクラシックな外観を持っているからこそ、宗教色の強い映画にマッチしたのだと思います。時代を越えても使える飽きが来ないからこの映画に採用されたと感じる、ミステリアスな腕時計です。
映画では我々が住む世界と地獄、天国に分かれているとされ、キアヌス・リーブス演じるコンスタンティンがその世界を行き来する特殊能力を持っています。
そんなキアヌスが3つの世界の均衡の乱れを保つべく活動をしているのです。そんな均衡の乱れを望む悪魔界からの使者が、ローマ法王庁に入り人間界の支配を目論みます。
ORIS のブランドヒストリー
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オリス社はLohner&Co社という閉鎖した時計工場を買収して1904年に創業しています。社名のオリスは近くの小川から名付けたそうです。
ヘルシュタインの街で300人を雇用して会社は発展して、地域の経済活性化に多いに貢献したのです。
その後オリスは創業者の死後も発展を遂げて、1960年代後半には世界で10本の指に入るほどの時計メーカーへと成長します。実はこの急速な発展の大きな理由にスイス時計法の撤回があったのです。
スイス時計法の撤回に10年近くを費やす
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上の写真はオリス初の自動巻、自社キャリバーを搭載した、パワーリザーブ表示されたモデルです。オリス社は新進気鋭のブランドとして多くの独自の技術を開発して画期的な腕時計を世に送り出そうとします。しかしここに立ちはだかるのが先ほどの法律です。当時のスイス時計法は「許可無く、新技術を時計に使ってはいけない」とされていました。
1930年代からある法律で、僕の考えでは粗悪な技術によるスイス時計業界の品質低下を防止することが、当初の目的だったと思われます。SWISS MADE=高品質ブランドのイメージを守ってきたスイスでは自国産の時計こそ世界一であることを是が非でも確立するために法律を施行したのでしょう。
しかしもうひとつの側面、新興メーカーの締め出しという解釈もできます。オリスはこの法律によって思うような時計造りができなかったと自社のHPに記載しています。もしかしたらこの法律はジュネーブの保守的な老舗時計メーカー保護もあったのでしょう。
そこでオリス社一丸となって有能な弁護士を雇いついにこの法律の撤回に成功するのです。その困難なミッション成功後の1965年以降に同社は急成長します。
そのことでオリス社は20世紀に創設したブランドの中でも急激な成長を達成します。安定した基盤ができたことで、オリスは更なる挑戦を続けていくのです。
ポップで、複雑さを追求していく?
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ORISは複雑な機械構造の時計にシフトしてもチャレンジ精神を忘れません。伝統的なモデル以外に上のようなスクエアなケースの腕時計も積極的にリリースしていきます。このモデルはあのジャズの巨匠、マイルス・デービス コレクションです。これは僕も欲しいです。
ジャズや映画とのコラボもそのひとつなのでしょう。またF1のウィリアムズとは2003年から提携しています。さてこのように列記していくと果たして、単なるポップでクラッシックなデザイン、シックなだけなのでしょうか?
実はパイロットウォッチこそブランドのアイデンティティー
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映画コンスタンティンで見せたオリス、クラシックはあくまでもこのブランドの一面です。実はスポーツタイプのクロノグラフやアビエーションウォッチも得意にしています。
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結構幅広く製造しています。さて我らがトケマーではどんなモデルがあるでしょうか?見てみましょう。
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僕はもし購入するならこのクラシックなモデルをチョイスします。皆さんもオリスの腕時計セレクトしてください。新品でも20万円以下のモデルが多いことに僕は好感が持てます。このような低価格で野心溢れるブランドはこれからも注目ですね。