2017年3月2日 更新

【2017.SIHH】H.モーザー、チーズで腕時計作ったってよ。乳製品のな。~たぶん半ギレで作った

バーゼルより一足先に開催された、2017年SIHHにて、チーズで出来た時計をH.モーザーが発表し会場内に衝撃が走りました!腕時計をチーズでってどういうこと?どうやって?なぜチーズ?値段は?…気になったのでちょっと調べてみました。

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腕時計のケースにチーズを配合した時計!?が、H.モーザーより発表されました。マジか!?

スイスの2大特産品の『機械式腕時計』と『乳製品』…ですよね。
インドといったら象とカレー、スイスといったら時計とチーズ。あまりにも有名な話です。
で、このスイス2大特産品を一緒に掛けあわせたらどうなるか?ってことまで、考えた人は…流石にいないと思います(笑)
ですが、今年2017年SIHHの会場にて衝撃が走りました。
気鋭のマニュファクチュール時計メーカー、H.モーザーが、スイスらしい時計にこだわった結果、ついに腕時計のケースにチーズを混ぜ込んだ『今まで無さそうで、やっぱり無かった腕時計』を世に生み出しました!
その名は 『SWISS MAD WATCH スイスマッドウォッチ』。
MADE(メイド)じゃなくて MAD(マッド)。スイス狂の時計??
…ノリだけでやってみた大人のワルふざけ、なのか?ウケねらいなのか?…どうしてこうなった?
気になったので調べてみました。
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100%スイス生まれの時計を目指したらこうなった…と。あれ?ひょっとして怒ってる?

誰しも気になる、このスイスマッドウォッチを作成した理由、モーザーさんのHPにありました。

スイスって腕時計とチーズが人気だから、2つ合わせてみちゃいました☆(テヘペロ的なノリじゃぁ…なさそうな雰囲気です。 

かいつまんで意訳しますと、なんでも

①100%スイス生まれ の時計を目指すために作り上げました。

②100%スイス生まれ を追及するため、ケース素材はスイス生まれのチーズを使いました。最高級のやつです。金やプラチナという貴金属は、スイス国内では産出できないのでね。

③しかし現実には SWISS MADE と書いてあるゴールド製の腕時計は存在します。輸入した金の素材を国内でケースに加工にしたら、立派なスイス製の時計といえてしまえるからです。

④つまり、制作にかかる部品調達コストの50%がスイス由来であればその腕時計は SWISS MADE と表記することが許されています。

⑤逆にもう半分は、海外由来でも SWISS MADE と表記できるんですよ、実際のところ。

⑥ですので、我々はかねてより 『スイスの代表産業の中核をになう腕時計という製品が、スイス成分が50%でも SWISS MADE を表記できるのは、おかしいでしょうよ』と訴えてきました。

⑦私たちモーザーは、マニュファクチュールとしてやってますから、スイス成分90%以上を維持するように努力しています。成分50%の製品とは、一緒にされたくはないのですよ。

⑧2017年1月1日から制度の改訂がありました。が、 SWISS MADE と表記できる 比率が50%から60%に上がっただけでした。

⑨もう、ね。アホですか、と。基準が低すぎますよ、と。なにが SWISS MADE だと。完全に地に堕ちましたね SWISS MADE の名前が。

⑩我々 H.モーザーは、今後一切、自社の製品に SWISS MADE といれるのを辞めます!!こんな内容では SWISS MADE といれない方がマシです! 我々は今までも、これからも 本当のスイスらしい時計を目指します!!

⇒①に戻る

といったことらしいです。かなり意訳させていただきましたが。なんだか怒ってるかんじ?ですね…。
普段は気にしない業界の裏側、実は… みたいな感じで、ちょっと興味があります。

H.モーザーは、スイスでも稀な、完全マニュファクチュールメーカーです。

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H.モーザー代表作『エンデバー・パーペチュアルカレンダー』
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『SWISS ALP WATCH』

『SWISS ALP WATCH』

H.モーザーはスイスでも珍しい、ヒゲゼンマイから脱進器まですべてを自社にて製造でき、パーペチュアルカレンダーなどの複雑時計も手掛ける生粋のマニュファククチュールです。
丸ごと取り外しできる脱進機や、日付を簡単に調節できるパーペチュアルカレンダー機構の開発。アップルウォッチに対抗して機械式時計の本懐を見せつけた『ALP WATCH』の作成など勢い、実力ともに注目度の高い時計メーカーですね。
スイスマッド に搭載されている手巻きの自社ムーブ『HMC327』も、もちろん100%スイス製です。
SWISSの伝統を守るべく自社の製品に気合を入れまくってる分、同じ SWISS MADE として他のメーカーと一段低いレベルで、同列に扱われたくない!
と感じるのは当然 といったところなのでしょうか。
かのPP社が、ジュネーブシールを撤廃して独自基準のPPシールに切り替えたという背景に、なんとなく通じるものがあるようです。

チーズで作ってやったぜ。ものすごく『スイス メイド』な時計だろ?(憤怒

乳製品

乳製品

スイス産の時計は、文字盤に SWISS MADE っていれられるんですね。ロレックスやオメガなども、だいたい6時の位置に小さく入っていたりします。

ただ スイス国内で作ればなんでも スイス製 かというとそうでもなくて、 SWISS MADE を名乗れるようになるにはキッチリとした規定があるようです。

モーザー社HPのニュース記事によれば、 SWISS MADE を名乗れるようになるための レギュレーションというのは『パーツ製作&調達費用の50%がスイス由来の時計であれば、【 SWISS MADE 】を文字盤に記載できる』ということらしいのです。

この50%という比率が不当に低いのではないか?というのがモーザーさんサイドの主張です。50%未満に収まるような安い機械を海外から仕入れても、スイス内で組み込んでしまえば SWISS MADE を名乗ることができる、ということが制度上可能、なんだそうです。

そして、2017年1月よりその基準が厳しく強化されたものの、その上げ幅が『たったの10%』という改訂内容に『そうじゃねぇだろ!!』と大変、ご立腹…ようです。

モーザさんからしたら『予想以上に低いレベル』なんでしょうね。
SWISS MADE の基準が全然厳しくならないことにお怒りのモーザーさん

『今後一切、我々は SWISS MADE の表記はつけない』

と宣言する一方

『これが スイスメイドだ! マネしてみろよ! オラッ!!』

と言わんばかりのチーズ製(それも最高級スイス産の!)のケースで出来た正真正銘100%天然の スイスメイド の時計を作成しました、というワケのようです。

…これはもう、完全にパンク・ロックですよ。

チーズで出来た時計…単なるウケ狙いかと思いきや、完全に反骨精神の塊でした。
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みなさんご存じのとおり、チーズって食品なんで(笑)

腕時計のケースに使うには、やはりけっこう大変な技術が必要なようです。今回チーズと掛け合わされた複合材料 itr2© というのは、なんでも金属よりも軽く固い透明の特殊素材だそうで、それをチーズに追加している…んでしょうか?

もう時代を先取りしすぎてる感がハンパないです。

とにかく、誰がみても スイスらしい時計、というには充分すぎるほどのインパクトですね。

バカバカしいほどのスイス、といった感じでしょうか。しかしながら、その製作を支えているのは超絶技術です。

『半端な SWISS MADE なんて、いらねぇ!そんなもん、こっちから願い下げだわ!!』
という強烈なメッセージが、ビシビシと伝わり…ます。
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スイス マッド ウォッチの裏側です。 
他メーカーの時計では見たことのない独自の機械です。キレイですね。

パワーリザーブの針もあえて裏側につけているあたり、こだわりを感じまくります。

ちなみに、革ベルトも当然スイス生まれ、スイス育ちの牛さんの革を使用、だそうです。

なんでも、スイスにワニはいないから、だそうで。

さて気になるお値段を見てまいりましょう。衝撃の金額です!

限定1本。価格はなんと1億円以上!! でも、熱い理由があるんです。

気になる価格は
予価:1,081,291スイスフラン(スイス建国に日1291年8月1日に由来)とのこと
…108万スイスフラン、日本円にしておよそ1億2000万以上!?

ただ『その収益の全てをスイスの時計製造元への支援基金にあてる』そうですので単純に時計の代金というワケではなさそうです。

『よっしゃ、その心意気ごと買った!』とポンっと買える方はいらっしゃるんでしょうか…。

時同じくして、インスタグラムにて
『スイス メイド』 に価値を取り戻すキャンペーン
『メイク スイスメイド グレートアゲイン  –#MakeSwissMadeGreatAgain –』
も展開しているようです。

モーザーさんサイドの思いや企業理念を広めるには、チーズの時計で注目をあびてどうやら こちらのキャンペーンでの訴え が本命という感じに思われます。

H.モーザー.CO、超絶技術と熱い魂を持ったマニュファクチュール・メーカーですね。日本国内では、まだまだ一部の知る人ぞ知る…という感じですが、ウブロやリシャール・ミルのように、いきなり人気が沸騰するかもしれません。

今後も要チェックです!!

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