シンガポールや香港でなく、TOKYO
もしかしたらこの時計怪獣の読者の中にはこの展示会へ訪問した人もいるのでは?
この展示会は単なる新作発表会とは少し趣が違う趣旨のようです。東京在住の人は羨ましく感じます。
この展示会は単なる新作発表会とは少し趣が違う趣旨のようです。東京在住の人は羨ましく感じます。
最近のアジアでのラグジュアリーブランドの展示会はほとんどがシンガポールや香港での開催です。久々にアジア地域での展示会が東京(というか日本)開催であることはオーデマピゲの日本でのマーケット拡大の本気度が感じます。
今回の東京における開催はなぜなのか、理由を僕目線で考えてみました。
シンガポールではパテックが大きな展示会を10/13まで開催中していました。同じ都市で連続して同じような内容の展示会を開催するのは双方共にメリットがありません。
つぎに香港はこのところ反政府デモの真最中です。とても展示会どころではありません。
僕は今回オーデマピゲが東京でこの展示会に参加し開催した理由はそういった背景があると推測しています。
オーデマピゲが目指す、芸術との融合
もともと会場の東京ミッドタウンではデザインを五感で楽しむとしての定期的な芸術展示会が開催されていたのだとか。そしてその展示会が13回目となり、今回オーデマピゲが「時計以上の何か」として共感して参加した経緯があったようです。
今回のこのイベントはどちらかと言えば、オーデマピゲは脇役またサポート役を買って出た形になります。そのため特定のモデルのアピールより、ブランドコンセプトがメインです。
最近のオーデマピゲは宣伝にクリエイターを多く起用しています。男女二人で人種もさまざまです。一見すると単にダイバーシティを意識しているのかと思ったら少し異なるようですね。
池田亮司さんというミュージシャンとの共演はオーデマピゲに新たな一面を生む可能性があります。ブランドのイメージ戦略に芸術が与える影響は大きいです。
保守的なブランドイメージを覆したい?
良質な腕時計を多く世に送り出してきたオーデマピゲですが、見方によっては保守的に感じることもあります。製品は実質ロイヤルオークだけ、と僕もそう感じていました。
伝統的なプロダクツを持っているブランドの悩みがあったかは定かではありません。しかしなんらかの変化を求めていたのは間違いないでしょう。
名門ほど陥りやすい保守的な考えを打破する必要に迫られていた要素は何か?
これも勝手な考えですが、他のラグジュアリーブランドグループから加盟の要請が来ていたかもしれません。
これも勝手な考えですが、他のラグジュアリーブランドグループから加盟の要請が来ていたかもしれません。
業界再編はまだまだある
ラグジュアリーブランドはグループへの引き抜きが加速中です。この秋もティファニーがLVMHに加盟?という噂が流れています。
特に腕時計ブランドと宝飾ブランドがリクルートの対象とも言われています。
ティファニーのように良いブランドイメージによって、勧誘が来る場合の他に財務状態が悪くテコ入れが必要な企業にも加盟の勧誘は来ます。ティファニーはバランスシートが良くない、そのような説もある位です。
オーデマピゲの経営がどんな状態かは定かではありません。しかしスイス時計産業は特に旧い体制で経営を行なっているところもまだまだ多いはずです。
グループ加盟によって業績アップすることが多い
グループ加盟すると彼らが持つ、営業ネットワークや店舗ネットワークを使うことができます。それによって、進出できていないエリアへの展開が容易になるのです。
宣伝も彼らの媒体を利用した効率的な広告展開が可能です。このところのオーデマピゲの積極的な広告展開もより効率的にアピールができます。
実際IWCはリシュモン傘下に入り経営が改善しています。リシュモンから有能なトップを招き、現場はこれまで以上に製造に注力できています。
どこかのラグジュアリーブランドグループが傘下にオーデマピゲを加えても不思議ではありません。私はその方が双方にプラスと考えます。
このところのオーデマピゲの積極的な世界レベルでの広告展開を僕はどこかのグループ傘下へ加盟の前兆、と僕は考えています。さて真相は?そんなことを想像して時計を買う楽しみ、皆さんはどうでしょう?