2020年7月18日 更新

ブロンズの魅力を検証する 

最近「ブロンズケース」モデルの時計をよく目にします。ブロンズの魅力はこれまでの時計ケースに見られない、独特の風合いが魅力です。どこか、懐かしさを感じる色で、時計の大半がゴールドやステンレスが大半ということも、「ブロンズ増加」の理由と考えられます。今日はブロンズケース時計の魅力を詳しく紹介していきます。

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ブロンズ=銅は古代文明を支えてきた素材

殷ブロンズ Gui (12)

殷ブロンズ Gui (12)

銅は人類が最初に使い始めた金属と言われています。日本では「青銅器時代」と呼ばれた時期に和銅開珎と呼ばれる貨幣が銅で作られたことでも有名です。
世界最初の時計と言われる「ニュルンベルクの卵」もケースや部品に銅が多く使用されています。世界最初の時計が作られた背景には当時にニュルンベルクには優秀な錠前職人が多くいたからです。
彼らは当時真鍮を加工する技術に優れており、その後一部の職人たちが、時計製作へと傾倒していきます。
さて現代の時計ケース素材で最も使用されている金属は鉄を主原料としたステンレスです。そんな中、なぜ「ブロンズ」なのでしょう?

ブロンズの魅力は「美しい色」と「色の経年変化」

教会の鐘と教会の屋根の上の十字架

教会の鐘と教会の屋根の上の十字架

ブロンズ=銅の魅力は艶やかな色を出しやすいことです。素材そのものが艶が出やすく青銅器として実用品意外にも古代では、装飾品としても重宝されていました。また銅は金属材料としては伸ばしやすく加工しやすいことから重宝されてきました。
そしてさまざまな素材と合金にすることで色を変えることも簡単なのです。錫(スズ)との合金である「青銅」、亜鉛との合金「黄銅」、ニッケルとの合金「白銅」など他の金属素材を組み合わせることで茶色、黄色、銀色と変化させることができます。
また加工した、合金の色の経年変化を楽しめることも魅力です。一般的な銅板は酸化により「赤褐色」→「褐色」→「緑青色」と時間の流れと共に初めとは全く違う色に変化することが特徴です。
上の写真にあるような鐘も元々は赤褐色だったものが年月と共にあのような緑青色に変化します。そしてサビ自体が保護膜となり腐食を防止してくれることで長い年月を経て、耐久性を保てることも銅の強みです。

銅が持つ抗菌作用にも注目

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ここ数年、世に出回るプロダクツに抗菌作用があればセールスを伸ばすメリットになります。製造業ではOー157 が流行した時に抗菌加工を製品に施すことが求められました。
抗菌加工は肌に直接触れる箇所へすることが重要です。腕時計も抗菌加工していることを望む人も当然いるはずです。
銅、正確には銅イオンに抗菌作用が備わっています。代表的なものとしては排水溝の「ヌメリ取り」に銅が使用されていることは有名です。
これは銅が持つ抗菌作用によりカビや菌を抑制しています。ここ10年抗菌意識の高まりによって、さまざまな生活用品に抗菌加工が施されるようになりました。
また2020年になると、Covid-19のパンデミックによって抗菌や消毒の意識はかつて無いほど高まっています。腕時計も例外ではありません。
特に肌が直接触れる、ケースの素材にも抗菌作用がある金属の方が歓迎されるはずです。どの時計ブランドもブロンズの持つ抗菌作用に触れていませんが、その効果を期待していても不思議ではありません。

銅アレルギーだけがデメリット

アレルギーラッシュ検査

アレルギーラッシュ検査

皮膚 炎

皮膚 炎

良いことだらけに見える銅(ブロンズ)ですが、唯一の欠点がアレルギーの可能性があることです。金属アレルギーの中ではニッケル、パラジウムの次くらいにアレルギーになりやすいという説もあります。
一般的に金属アレルギーはピアスを装着する人に多く見られます。ピアスは24時間肌に触れていますが、腕時計は基本的に寝ている時は外すものです。
そのため腕時計のケースでアレルギー反応が出る可能性は低いと思います。ただもしこれまで銅アレルギー反応があった人は注意が必要です。
それ以外にも日本では「緑青(ろくしょう」に対する誤解もありました。銅のサビ、緑青に毒があるという説が長く信じられていました。
しかし業界関係者は1981年から3年間に渡る実験によって「ほとんど無害」との結論を出し厚労省も1984年に緑青に対する「ほとんど無害」を認定しています。

オリスは「色の変化」を楽しむ?

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これまでいくつかのブランドでブロンズケースの時計が発表されています。その中でもオリスはそのブロンズの経年変化を楽しめる製品づくりをしていることが特徴です。
ダイヤル表面を薬品で予め腐食させ「古び」を表現しています。その上でクリアコーティングをしているため個体によって、微妙な差が出ることが嬉しいですね。
オリス ジャパンのTwitterではアメリカのブロンズユーザーがその経年変化を楽しむサークルで投稿しているサイトを紹介しています。
ブロンズは色の経年変化と磨けばまた輝く二つの楽しみ方ができる素材だと考えます。ステンレスにも決して負ける事の無い金属、ブロンズ。絶対またブロンズ時計の時代が来ると僕は思います。

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